定例会

第4回定例会一般質問 3問目領土・領海教育について

平成24年度第4回定例会、辻村ともこの一般質問3問目について、ご報告申し上げます。
※これは、議事録メモです。正式な議事録ではありません。
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平成24年度第4回定例会一般質問 3問目(辻村ともこ)

◆領土・領海教育について◆

平成18年度に改正された教育基本法及び平成20年度に改正された学習指導要領にあります領土教育について、当市の現状をお伺いいたします。

まず、 我が国は近隣諸国の不当な実効支配が続く領土問題とたび重なる領海侵犯問題を抱えており,国家の主権と国益が侵されている現在,政府は国家の進路を決断できず,国民は国を守る自覚も未来へ引き継ぐ気概も希薄な状況にあると言えます。

辻村ともこ 質問1.
そのような中,平成20年学習指導要領改訂後の中学校教科書内竹島の記述改訂がなされました。にもかかわらず平成23年度青年会議所の行った領土・領海検定シートの全問正解率が1.8%であり,その後行われた正しい知識を身につけた子供たちの教育が,適正になされていると言われる証拠となる領土問題に関する検定問題はどこにも存在いたしません。

今回の質問は狛江市内小学校,中学校において領土・領海教育がどのようになされているのか,しっかりとなされているのかどうかの実態と,御提案をさせていただきたいと思っております。

平成18年度教育基本法,平成20年度学習指導要領の改訂がありましたが,主にどこが変わったのでしょうか,教えてください。
【回答】(小泉一夫 教育長職務代理者教育部長)
小学校学習指導要領では,改訂前は5年生の社会科で「国土の位置」と関連づけて取り上げてきた「領土」を,新たに内容として位置づけ,「我が国の位置と領土」という内容に変更されました。

中学校学習指導要領の社会科地理的分野では,「世界と日本の諸地域の地域的特色について学ぶ地誌的な学習を充実させて,世界と日本の地理的認識を一層養う」ように変更されております。

 

現在グローバル化する現代社会の中で,国際交流というのは日常的になっているかと思います。その際自分のアイデンティティーの確認が必要になります。自分はどこの国の人間であるかが問われているということです。

まずは日本人であり,その上で国際人となる。つまりよき国際人であるためには,まずよき日本人たれということであると思います。その上で歴史学習,地理学習を継承しながら日本が長い歴史を持ち,豊かな文明を有する国であること,そのようなことをきちっと知ることが大切だというふうに思います。

国際社会における日本人としての自分を見詰め直す方針が打ち出されたことと,この改訂のことを認識いたします。

辻村ともこ 質問2.
では日本の領土・領海教育において変更点があった部分を具体的に教えてください。
【回答】(小泉一夫 教育長職務代理者教育部長)
小学校学習指導要領解説社会編では,我が国の位置と領土を調べるということについて次のように記述がございます。

「我が国の国土を構成する北海道,本州,四国,九州,沖縄島,北方領土などの主な島の名称と位置,我が国の領土の北端,南端,東端,西端,日本列島の周りの海を取り上げ,地図帳や地球儀などで具体的に調べ,白地図に書き表すことにより,我が国の位置と領土を具体的にとらえることである。その際,領土については,北方領土の問題についても取り上げ,我が国固有の領土である,歯舞群島,色丹島,国後島,択捉島が現在ロシア連邦によって不法に占拠されていることや,我が国はその返還を求めていることなどについて触れるようにする。」。
中学校学習指導要領解説社会編では,内容の取り扱いに「「領域の特色と変化」については,我が国の海洋国家としての特色を取り上げるとともに,北方領土が我が国固有の領土であることなど,我が国の領域をめぐる問題にも着目させるようにすること。」と述べられており,韓国との間に竹島をめぐる主張に相違があることなどについても触れるよう,記述がされてございます。

 

今回初めて中学校の学習指導要領に竹島の記述が入りました。領土問題があることを知ることはとても大切なことであります。でも,しかし一番大切なことはそういった問題がある場所が日本の領土であって,それを守るのは自分たちなのだということで,無関心さからの脱却をすることのほうが大切だと考えています。

じゃこういった問題が起きたときどうすればいいかなと,領土問題について考えさせる授業など,主権国家の国民として世界の諸外国の子供たちと同様に,日本の子供たちにも領土に対する当事者意識を持ってもらいたいというふうに考えております。

辻村ともこ 質問3.
では狛江市の市立の小学校,中学校全校において,社会科の教科書というのはどちらの教科書を選ばれているのでしょうか。そしてそれは,しっかりと領土・領海問題について記述があるのでしょうか。
【回答】(小泉一夫 教育長職務代理者教育部長)
小・中学校とも東京書籍の社会科教科書を採択しております。小学校の教科書には,単元「わたしたちの国土」において「国土の広がりと領土」という項目が設定されており,そこに国土の東西南北の端である南鳥島,与那国島,沖ノ鳥島,択捉島の写真が掲載されているとともに,言葉として領土が説明され,さらには北方領土の問題も記述されてございます。

中学校の地理の教科書には,「日本のすがた」において「日本の領域の特色を見てみよう」という項目が設定され,領土,領海,領空の区分が説明されているとともに,国土の東西南北の端となる南鳥島,与那国島,沖ノ鳥島,択捉島の写真が掲載され,生徒が調べて島の名前を書き込むようになっています。

また,領土をめぐる問題として北方領土が取り上げられるとともに,沖ノ鳥島の護岸工事が経済水域確保に極めて重要であることがコラムとして紹介されております。

さらに竹島の写真が掲載され,「日本海上の竹島は日本固有の領土ですが,韓国が占拠しており,対立が続いています」との記述がございます。

 

私も全ての教科書を拝見させていただきましたが,東京書籍の中にもしっかりと竹島のことは書いてあったかと思います。しかし竹島が今日本固有の領土で,韓国が占拠しているという事実だけを述べると,対立関係のみが浮き上がるんじゃないかなと私は思いました。やっぱり子供の教育においてはもっと自然に,この大国としての日本の教育としては対立関係をクローズアップするんではなくて,竹島には昔例えばアシカ猟をしていた人がいて,こういう例えばEEZの基点となる99の島を初めとして,現在も国境線の島々には70万人もの人が防人として守ってくださっているんだと,そういうような状況で例えば感謝の思いを持つことなどを教えていただけたりとか,自然な形でそこはもともと日本の領土だったということを教えていただけるような,そういう内容が本来あるといいんじゃないかなというふうに私は感じた次第です。

辻村ともこ 質問4.
狛江市の小・中学校全校において具体的に領土・領海教育が行われているといいます。年間の授業数の中でどのくらい教えてくださっているのか,授業数のみ端的にお願いいたします。
【回答】(小泉一夫 教育長職務代理者教育部長)
小学校5年生の社会科の標準配当時数ですが,100時間で領土・領海にかかわる内容を学ぶ時間は1時間程度でございます。中学校も社会科の地理学習に充てる標準時数120時間程度のうち,領土・領海にかかわる内容を学ぶ時間は1時間程度でございます。

 

小学校も中学校もたった1時間で,全体の100時間の中の1時間,小学校は100分の1。中学校が120時間のうちの120分の1ということでございます。日本が,世界の中で国土がどこにあるのか,そして領土面積が世界第61位ですが,6,852個の島々からなる世界第6位の領海面積を持つ海洋大国であることや,排他的経済水域の中にある海洋資源がどれくらい価値があるものなのかとか,そういった近隣諸国からの領土問題だけでないところも,本当にこれでしっかりと教えられるのか疑問でございます。

実際北方領土,竹島,尖閣諸島等の端の島を守ってきた先ほどお話ししました歴史とか,そういった子供に事実をしっかりと教えていくというような大切な部分が,これではなかなか難しいのかなというふうに感じました。

辻村ともこ 質問5.
そこで教師の指導についてということですが,まさにここは教師の皆様の力量にかかってくるのかなというふうに思います。そこで幾つかの教育団体に出向き話をお伺いしてきました。特に他市でございますけれども,教師の方の中には,特にベテランの教師の方の中には意図的に領土・領海教育は教えずに飛ばしてしまうといった問題や,新人教師の場合知識が浅くどのように教えていいかわからない,モンスターペアレントからのイデオロギー色の強い反発に時間をとられるぐらいならやめておこうというような,大変ゆゆしき問題の報告も教育現場にはあるということもお伺いしました。

狛江市における教師の指導ですが,領土・領海教育についてはどのように指導・チェックされているんでしょうか。
【回答】(小泉一夫 教育長職務代理者教育部長)
領土・領海にかかわる学習指導だけではなく,全ての教科,領域の指導において,教員は週案簿を作成し,学習指導計画に基づき1週間に指導する内容を校長に提出し,許可を受けて授業を行っている状態でございます。

 

現状,指導や授業というものがそういうものでは足りないと,専門性の高い授業をしようとしても学習指導要領の詰め込みなどもあって,なかなか十分な時間がとれないということが今までわかってきました。そして現在日本人として学んでおかなければならない重要な問題でありますし,私たち保護者世代もよく教えられてこなかったとなると,今与えられた時間の中でいかに効率よく,質の高い授業を提供するかということが重要になってくるのではないかなというふうに思います。

そこで前出の教師の抱える問題の解決策として,教師連盟の幾つかの団体が今とっている方法としてデジタルコンテンツ,いわゆるデジタル教材の資料というものの活用が挙げられました。今回私が伺ったところの中で使われているデジタル教材の配信場所というのが,例えばTOSSというところやNHK教育コンテンツ,学研デジタル教材などの名前が挙がっており,そのうち1社はNTTドコモと共同開発するアプリを発表されていまして,私は実際その発表会に伺ってきました。

全国の教師が日々の活動の中で,アプリを自分たちの授業に伴って開発しているわけなんです。その多彩な内容に驚いたわけなんですが,例えば体育の授業なんかは,体育のでんぐり返しをしてどこでどうするかというようなことをビデオに誰かに撮ってもらって,そこでそれらの指示をしていくであるとか,発達障がい等のさまざまな児童の状況に合わせて授業理解促進のために,世田谷区の大蔵にあります成育医療センターなどの医療機関とともに共同開発を,デジタルコンテンツの教育アプリを開発していまして,医療分野の要素が教育分野に転用され,手軽に一般学校で使用できるようなソフトに仕上げられているものも見られました。非常にすばらしい事例だなということで,ICT教育のさらに進んだ可能性をかいま見ることができたと思います。

また,それらのアプリと言われるデジタル教材は,あるサイトでは現在1億1,000万アクセスを更新しておりまして,全世界の教師から利用されていることがわかります。1億アクセス以上を誇るこのサイトは,1日たつとどんどん新しいアプリが開発されてアップされていっており,昔は教育の指導方法が共有化されてなく,職人気質的な感がありましたけれども,現在は自分だけでなく教師全体の質を上げたいという思いから,無料のデジタルコンテンツダウンロードができる仕組みをつくる企業ができているなど,教育界の変化とスピード向上に非常に驚かされた次第です。

狛江市でも推進しておりますICT教育ですけれども,狛江市の取り組みは先日お伺いしました狛江の教育21でも拝見し,大変順調にいっているとの感を抱いております。先生方の中にも,今まで黒板の前に一人一人出て発表し,それを先生が黒板に写してとり,皆で見るといった工程が,配付している情報電子機器で一気に読み取られ,一瞬にしてクラスの全員で情報が見られて確認し,比較できるようになり,非常に効率がよくなったという声が大きく聞かれるところでした。

辻村ともこ 質問6.
この領土・領海教育ですが,まさに時間のない中,このようなデジタルコンテンツの活用が短い時間の中でより効率のよい授業を構成する一助になると考えますが,いかがお考えでしょうか。また具体的な活用の事例や取り組みへの教育委員会単位,学校単位,教師間単位での事例があれば教えてください。
【回答】(小泉一夫 教育長職務代理者教育部長)
限られた時間の中で効果的に学習を進めるには,デジタルコンテンツの使用は大変有効であるというふうに考えております。社会科でいえばさまざまなデジタルコンテンツが作成され,関係機関・団体からも配付されている状況でございます。そういうコンテンツを作成されましたら有効活用を図っていきたいというふうに思っております。

 

この限られた時間の中で効果的に学習を進めるにはデジタルコンテンツ使用が大変有効であるという御回答をいただきました。ぜひ今後そういったものがあれば見つけていただき,内容を検討して有効活用を図っていただきたいというふうに思います。

辻村ともこ 質問7.
明るい狛江の未来に向けた教育のあり方についてということで,最後に市長にお伺いしたいと思います。

狛江市は海に面しているわけではありません。しかし未来の日本を背負う国民として領土・領海問題を知る必要性があるというふうに思われます。世界平和を目指すためにも,そして都民として離島を抱えている現状を鑑みても,国際社会で通用する子供を狛江から多く輩出する社会教育的側面から見ても,しっかりと領土・領海問題について教育をすべきと考えますが,どのようなお考えを持たれていますでしょうか,御意見をお聞かせください。
【回答】(高橋都彦 市長)
狛江市は海洋には面していませんが,東京都の区域に日本の最東端である南鳥島,最南端である沖ノ鳥島が含まれていることから,領海とその外側に広がる経済水域に関する認識は極めて重要であると考えています。

また領土・領海の問題は国家の主権の問題と密接に関連する問題でもあります。21世紀を生きる子供たちが日本という国に誇りを持ち,アイデンティティーを育んでいくためにも,我が国の領土・領海についてしっかりと学習してくれることを望んでおります。

 

総括

21世紀を生きる子供が日本という国に誇りを持ち,アイデンティティーを育むためにも,その大前提となる我が国の領土・領海についてしっかりと学習することを望んでいますという,市長より未来の日本を背負う狛江の子供たちに対するメッセージをいただきました。

歴史的に見ても北方4島,竹島,尖閣諸島は,国際法上の観点から紛れもなく日本の国土であります。マスコミの報道で過激な反日運動は,学校等によって得る知識の獲得においてその不安を払拭できるものと考えます。

国家は領土,領海,領空の防衛は,主権国家であれば絶対に守らなければならないものであり,最も基本的な要件であり,領土,領海,領空の防衛なくして主権国家は成り立ちません。国民の生命と財産を守ることを教えることは非常に大切なことであり,保護者である私たちもしっかりと教わっていない以上,現在の過激で偏向したマスコミ等の情報をきちんと精査できる能力,動揺することのない心構えを育成する必要があります。知識を身につけ,当事者意識を持って対応する能力が狛江の子供たちに求められているのではないでしょうか。

教育は,毎回お話し申し上げていますけども,国家百年の計と言います。50年,100年先の誇りある日本を見据え,国家の礎をなす狛江市の政策として将来の世代の責任を負いながら,一人一人が取り組む覚悟で教育施策に当たっていただきたいと思います。

 

 

 第4回定例会一般質問 2問目通学路の安全対策について

 


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